レポートの採点は、たしかに仕事には違いないが、一方では、じつに楽しい。一学期の学習成果として関連のテーマを見つけ、調べて議論を試みるというのが、普通のやりかただろうが、ここ数年、議論も歓迎だが、創造性を奮い立たせて自分なりに表現するとの方向に学生たちを意識的に誘導した。今年も同じ形で課題を出した。結局のところ、いまの若者は形一遍の議論よりも、あきらかに表現のほうにやりがいを感じ、かなりの時間をかけ、思い存分に想像力を羽ばたけ、多種多様の成果を持ち込んだ。形式だけ見ても、庭園の模型、ボードゲーム、街頭インタービュー、はてはパソコン・ゲームと、思いも寄らないものばかりだった。その中から、短編のストーリとマンガのみ取り出して、小冊子に纏めるというささやかな伝統は、今年で四年目になるが、相変わらずに続けたい。じじつその成果の一部はすでに明らかになり、口で説明するよりも、はるか具体的に学生たちの創造欲を刺激し、その積み重ねの結果、同じ講義でも受け止め方はすこしずつ質が上がっている。
ちなみに、これは今年の講義ではじめて取り入れたやり方だが、いくつの講義の終わりに「Google Forms」を用いてコメントを書かせた。生き生きとした反応を集められただけではなく、大人数のクラスで簡単に対応しきれない出席を確認する役目も果たし、採点の参考にまでなった。手応えのあるクラス活動として、ここにメモして覚えておきたい。
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