2013年1月12日土曜日

ebrary

今週もまたこじんまりした職場同僚による研究会からの話題を記しておく。今度は大学の図書館員を招いて、更新を続けている大学図書館サイトの調べ方を実演してもらった。あれこれと、普段はまったく使わない記号や方程式などの説明に続いて、余興として画面に飛び出したのは、あの「ebrary」だった。

20130112これの存在は、もうすでに10年以上になるから、一応聞いたことがある。ただし、その紹介などでいつも理工学系の学術雑誌論文などがまっさきに出されることもあって、自分とはあまり関係ないのではないかとばかり思い込みをして、ずっと敬遠してきた。そのため、サイトのトップに出ている「電子資料ほぼ六百万点」との宣伝文句にもさほど惹かれることがなかった。しかしながら、なにげなくカテゴリをクリックしてみたら、興味深いものにかなり出合って、良い意味で面食らった。中でも、ここ数年に出版した日本古典や歴史関連の専門書がかなりのタイトル数で収録され、かつ全文にてクリック一つでダウンロードができるようなっている。考えてみれば、これもなんとなく理解できるものだった。そもそも「書庫」ではなくて、「図書館」なのだ。資料はあくまでも貸し出しの形で利用されている。しかもこのシステム利用のために、大学側はかなりの予算を当てている。有料の貸し出し、この二つの要素が揃ったら、内容の質が高いことには無理もない。もちろん電子利用というデータアクセスからすれば、利用者にはこの上ない好都合なシステムなのだ。

システムの使い方などについては、どこか機械翻訳的で不自然な用語が連なっているが、日本語によるアクセス画面や利用ガイドが用意されている。しかしながら、これまた自明のことだと分かっていながらもわざと試したのだが、日本語の書籍はほとんど一冊も入っていない。その理由となると、言い古されたぐらい繰り返されてきたが、やはりなんとも寂しい。

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