2009年10月24日土曜日

ストリートビューがやってきた

学生に教わって、自分が生活して町を含めて、カナダのいくつかの都市がグーグルの「ストリートビュー」に登場したことが分かった。これまで、東京やボストンの旅行にかなり使っていたがために、なんとなくずっと楽しみにしていて、さっそくアクセスして眺めてみた。日常生活しているだけに、ついつい時間を忘れてあっちこっちを見て回った。

まず画像の画質もアクセススピードも前よりさらに快適になったとの印象を受けた。ストリートビューの魅力は、なによりもいつまでも続く町の風景なのだ。毎日通っているところ、知識として持っていてもいまだ訪ねていないところ、噂ばかり聞いてとても実際に行ってみることなど適えそうもないところ、などなど、頭の中に浮かんだ予想や期待に照らし合わせつつ、目の前に延々と展開してくるビジュアル的な風景は、実に素晴らしい。

091022実際の生活の中でも、これまで数回、カメラを屋根 に高く据えつけた車を目撃した。ゴーグルのロゴもさほど目立たないがはっきりと読めた。思えば、ストリートの様子を画像データにするというのは、途方もなく地味で、アナログ的なものだ。いくら高級なカメラ、最先端のパソコン、特殊な編集ソフトを駆使したとしても、データそのものがそもそも存在していない。すべての大通りや小道をまんぺんなくカメラに捕えることから始めなくちゃならない。気の遠くなるような作業だ。一方では、電子がメディアになっているいまの世の中において、製作者の意図するところは、なによりもまず町の様子をいかに知る、調べるということであって、おそらくそれを記録するという発想にはかなり遠いかもしれない。しかしながら、現在の生活についての、この上もないユニークな記録になることには間違いがない。簡単に消えたり、更新したりすることができる電子メディアは、大量で負担にならないで保存することが可能だ。百年、千年単位で人間の社会を考えてみれば、どれだけ貴重なビジュアル資料になるのだろうか。

ちなみに勤務している大学の正面玄関に向かって、私がカメラを構えてグーグルのカメラ車を撮ろうとしたところがいまのストリートビューに記録されて公開されている。友人や同僚たちに見せて、何回も楽しい話題にした。

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