2021年12月11日土曜日

画像解像度

とある原稿を提出した。最後の作業として、利用する画像のサイズを確認した。いったいどれぐらいの解像度にすべきだろうか。これといったはっきりした基準があるわけではなく、編集者側だって、印刷業者からの指示しだいで対応せざるをえないというのがいまの現状ではなかろうか。

そもそもデジタル環境そのものが激しく変わっている。個人的な経験からいうと、蔵書を大事にするという感覚で、かつて貴重な資源に出会うと、可能なかぎり時間をかけてダウンロードしてハードディスクに保存した。そのような習慣はいつの間にかすっかり途切れた。それどころか、必要に応じてそれらのファイルを開いてみれば、その多くは横1000pix程度のもので、わずかに内容をモニターで眺められるぐらいで、とても印刷などに出せるものではない。対していまごろのデジタル公開は、まずは固定リンクを前面に打ち出し、簡単には変わらないというスタンスを明確にしている。画像解像度も5000pix前後が主流となり、ダウンロードして利用するためのアクセス方法を丁寧に提供してくれている。そのような画像は、普通のモニターでは表示しきれず、頻繁に閲覧するのものは、今度は逆に小さくしておいて、素早く開けるような工夫をしなければならなくなった。

MSワードで提出する原稿は、差し入れた画像を取り出すことが可能だ。ただし若干非正規な方法であり、編集側に負担をかけることとなる。煩雑を避けるため、小さな画像を原稿内に挿入し、それとは別に画像をZIPファイルにして提出した。これでワードファイルのサイズはずいぶん小さくなり、査読や編集などの作業もスムーズなはずだ。一つの合理的な対応かもしれない。

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