市民図書館小説朗読コレクションとの付き合いは、数ヶ月まえからすっかりオンラインに切り替った。そのような快適な使用の中で、昨日はじめてちょっぴりした苦労を経験をした。電子ならではの典型例なので、メモしておこう。
問題は、なんの前触れもなくやってきた。気に入ったタイトルを貸し出して、パソコンに落としたまでは普段のままだが、いざこれをiPodに移そうとすれば、プログラムが運転停止してしまった。使用しているのは、図書館が提供しているダウンロードや転送のソフト(OverDrive)と、iTunesだ。ソフトやパソコンをリセットしても変わりがない。かなりの新刊なので、音声ファイルのプロテクトが更新したからではないかと想像したが、この判断の間違いが苦労の始まりだった。あれこれと試行錯誤の連続。その過程で新たな事実がつぎからつぎへと飛び込んでくる。すっかり汎用なものになったと思い込んだ音声ファイルはマックのパソコンには一切対応していない、プロテクトを外すなめの方法はさまざまと工夫され、それこそDOSのコマンドを用いたり、音声をすべて流してその過程を録音しなおす辛抱強い対応があったりと、感心するぐらいだった。しかも電子図書館貸し出し管理の仕組みにも発見が少なくなかった。
一通り苦労をして、ようやく音声ファイルではなくて、iTunesに問題があるのではないかと始めて気づき、そして数日前にこれが10.0から10.1にアップグレードされたことを思い出す。これでようやく問題の核心に辿り着いた。ただしそこから見出した答えは、まさに興味深い。
サイト検索してみたら、たしかに同じ問題が報告されている。しかもそれへの対処は、iTunesの一ページを占めている。それは、iTunes開発者と三人のユーザーとの交信記録だった。三人ともさほど予備知識を持たなく、開発者の対応ははっきりしていて、丁寧だ。簡単にまとめればつぎのような流れだ。一人目は問題を報告する。開発者の指示は、iTunes、Safari、さらにもう一つの付属ユニットを削除し、新しいパッケージを入手してインストール、その上一つの特定のファイルを入れ替えるという手の込んだものだった。二人目は同じ質問をするが、ファイルの特定などについて関連の情報を読めと突き放す。三人目はまた同じ質問をしたが、こんどは、開発者はiTunesのパッケージをすでに更新したので、新しいものを用いたらよしとのことだった。三人のユーザーとも満足した結果が得られて、感謝の声で締めくくった。しかしながら、わたしの場合、三人の経験をすべて読んでから試すのではなく、一人ずつのところでその答えを実行したのだから、余計なむだをさせられた。しかもバツの悪いことに、三番目の対応を実行しても、問題はまったく解決できていない。
しかしながらこれでとにかく問題の理由が分かった。解決に固執せず、iTunesが10.0のままのべつのパソコンを見つけ出して、それを使ったらタイトルをiPodに移すことにあっさり成功した。
苦労した。しかしながら、iTunes開発者宛に四人目のユーザーとしてコメントを送る気がなかなか起こらない。手元のパソコンの設定をプログラマーに正確に説明する気力がまず持たない。とりあえず市民図書館にはメモを送った。あとはiTunesの更なる更新を待つのみ。電子図書館が直面する多岐にわたる課題を思い返しつつ。
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