2018年11月10日土曜日

書籍利用

この一週間、まとめていくつかの書籍利用のシナリオを経験した。いまごろの図書館のあり方や図書購入、デジタルアクセスなど、いろいろと環境が変わる中、なぜか複数の側面を同時に触れたような格好になり、いろいろと考えさせられた。

勤務校の図書館には、日本語による書籍はいまだかなり限られている。その分、図書館の相互利用はずいぶんと手軽になった。オンラインで用意された申込みにどこかの図書館で調べたカタログデータのリンクさえ入れれば十分であり、あとはひたすら届くのを待つだけだ。ただ、今度は意外と時間がかかり、手元に届けられるまでじつは40日近くも経った。これに対して、英語によるものならずいぶんと様子が違う。古典名作をトータルに英訳したものを選んで学生に推薦しようと思ったら、20年ほど前の出版物でもすでに全文デジタル化され、しかも大学図書館からアクセスすればクリックひとつで全文ダウンロードも出来た。さらに新クラスの教科書選びも済ませた。英語による日本語古文文法という内容で、いま利用できるのは三点ほどあって、これまた図書館の参考書コーナー、多く貸し出されていない理由で遠隔書庫収納、そして所蔵しないため図書館相互利用で取り寄せというそれぞれ違う三つの利用法となった。結局のところ、学生への経済負担まで気を配り、30年まえに刊行されたものに決めた。

一連の作業の理由は、来年冬から開講する「日本語古文」への準備だった。高学年の学生を対象とするもので、はじめての講義にも関わらず、すでに27人の学生が登録している。教え方の工夫やクラスの展開などあれこれと思い描きながら、わくわくしている。

0 件のコメント: