冬学期が終わり、先週から講義のない時間が始まった。春は学年が終わる時期でもあり、新学年が始まる九月のはじめまで、しばらくは大学での統一する日程がない。そのため、同僚たちとのオフでの集まりもこの時期に集中してくる。この一週間、数えてみればキャンパスでのレセプション、それから同僚の家でのホームパーティー、それぞれ二回あった。
一言にホームパーティーと言っても、その様態はさまざまだ。先週の二つも、一つは一人の同僚の定年を祝うもので、四十人程度集まり、スピーチが用意され、それもマイクを使って披露され、ホストは温かい食事まで提供してくれた。もう一つは、二十人そこそこで、珍しい食べ物を持ち寄せ、ワインやビールを片手に大いに雑談するというスタイルだった。そこで交わされた話題もじつに多岐にわたり、記憶に残るものが多かった。たとえば、つぎのようなものがあった。定年してすでに十年近く立った老夫婦は、いまでも南米での潜水を楽しみ、冬の定番となっている。熊に比べてはるかに危険の小さいシャーク、餌で引き寄せて鑑賞することさえ行われている。人間の寿命と知識の継承にみるSFと現実との距離、定年してからの学問のやり方や社会との関連、著名文学者についての研究とその作家本人との交流、著作権、娯楽、そしてベストセラーへのアクセス、などなど。思い返して、なんとも楽しい。
日常生活において、同僚ととことん飲むような飲み会はたしかにまったくと言っていいほど存在しない。あるいは飲み会の対訳語として、ホームパーティーがちょうどよい。ただし、「ホーム」が空間になっているため、夫婦連れが圧倒的に多い。
2019年4月27日土曜日
ホームパーティー
Labels: つれづれの日々
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