先週のおわり、「e国宝」リニューアルのニュースが飛び込んできた。さっそくサイトに入って覗いた。公開の内容が増え、インターフェスも一新し、IIIF非対応だが、画像閲覧のスピードが明らかに早くなった。しかしながら、よく見れば、作品ごとのリンクはなんとかこれまでのが継承されたが、画像の部分表記のリンクはすべて切れた。これはちょっとたいへん。
これまで主に二つの特設サイトで「e国宝」の部分表記リンクを利用した。「古典画像にみる生活百景」と「動画・変体仮名百語」である。前者は約半分、後者はそのすべてにおいて「e国宝」の画像を利用し、そしてオリジナルものへのリンクを添えた。特定のテーマにあわせて古典画像の魅力を紹介するというのがそもそもの狙いであった。そのため、部分表記リンクが動かなくなれば、サイトの狙いの目的は達成できない結果になる。さっそく対応しなければならない。さいわい、リニューアルした「e国宝」は相変わらず部分表記リンク取得の方法を用意してくれた。それを順番に取り、これまでのページに貼り付けなおした。ページは基本的なHTMLで作成したものなので、マニュアル的に一つずつ書き直さなければならない。原始的な手作業で、けっこうな時間を費やした。作業を終えて、週末には「第6回日本語の歴史的典籍国際研究集会」を聴講した。そこで交わされた議論は、まさに新たなデジタル資源の利用をめぐるさまざま実践や考えなのだ。東京大学のチームによる「デジタル源氏物語」に関連する一連の発表はとりわけ印象に残る。おもえばあのような膨大な作業を有意義なものだと保障するのは、さまざまな資源の存続である。「永久リンク」も話題に出たが、どんなに声を大きくして強調しても言い過ぎではない大事な課題の一つである。
0 件のコメント:
コメントを投稿