数えてすでに九年まえのことになるが、雑誌『中国21』に小さなエッセイを書いた。ここ数日、ちょっとした必要があって調べてみたら、出版がわがすでにオンライン公開をしている。作者としては、ただただ嬉しい。同じ文章は、このブログにおいても個人的な記録として「雑誌投稿」の一篇に加えたので、さっそく同じリンクを添えた。(「留学の東と西」)
同じ雑誌のオープンアクセスにちょっと意外に思った理由とは、それがいわゆる商業ベースで発行しているからだ。出版元は東方書店、定価は2000~2200円、しかも同出版社はいまでもバックナンバーの販売をしている。一方では、この雑誌は多くの大学や研究機関の図書館において学術誌として収録されている。これまでのラインアップを眺めてみてすぐ分かるように、かなりの専門家の名前が執筆陣に認められ、一冊ごとに選んだテーマも、どれも挑戦的で、読み応えがある。そこで、オープンアクセスである。よく見てみれば、年二回刊行の『中国21』は、一年遅れに公開するというものである。雑誌の発行形態と考えあわせれば、ぎりぎりの判断だろう。特筆すべきのは、同雑誌のトップページにおいて、2015年9月付けで許諾関連の説明と不許諾用紙という二つの書類を用意されている。その趣旨は、「許可しない書類を送付しなければ許諾だとする」、「後日になっても許可しなければ直ちに掲載を取り下げる」というものである。とりわけ学術誌に関連する著作権の立場からの対応では、いまやこれが基本方針になっている。
ちなみに、CiNiiでこれを確認してみた。『中国21』公開分のほとんどの論文には「機関リポジトリ」とのリンクが付けられている。しかしながら、上記の短いエッセイは、掲載されてはいるが、おなじリンクが見られない。理由は分からないが、CiNiiの利用においてちょっと記憶しておきたい。
2019年10月19日土曜日
オープンアクセス
Labels: 漢字を育んだ時空
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