2021年1月23日土曜日

古文講座

約一か月あと、一つの研究発表が予定されている。今週、それの知らせが寄せられ、ここに添えておく。「非母語話者のための文語文教育」プロジェクトの研究会で事例報告をさせていただく。

取り上げるのは、特設ページ「インターネット古文講座 KOBUN-Online」である。制作したのは、ずいぶん昔のことであるが、あのころ、すこしずつ普及するようになるウェブという環境を生かし、文字ベースではあるが、日本語が利用できたのをいいことにして、ジャワ言語を見よう見まねで覚えて、古文の文法をトータルにまとめた。しかも、一人でコツコツとやるよりは、国際的に広げようと、韓国の研究仲間を誘い込んだ。そのように仕上げた成果は、じつは800以上におよぶドリルからなる結構な規模のものだった。一通り出来上がってから、イタリアの先生まで連絡をよこし、読解の部を加えてくれた。この特設ページをめぐって二回ほど国際会議で報告し、さいわい両方とも当時の記録がオンラインに残っている。(「2nd International Convention of Asia Scholars」、Berlin、2001.08、「第3回日本語教育とコンピュータ国際会議」、サンディエゴ、2002.07)数えてみれば、すでに二十年もの時間が流れた。ここまで激しく移り変わるインターネットの環境においても、このページは相変わらずに稼働し、かつ研究者たちの目に止まったことには、感激に近い思いをせざるをえない。

研究会はZOOM開催になっていて、すでに中国などの友人知人からコメントなどが聞こえている。研究活動にまつわる風景もすっかり変わったものだと、世の中の変化を噛み締めている。

0 件のコメント: