2021年5月15日土曜日

発表記録

去年の秋に開催したJSAC(Japan Studies Association of Canada、カナダ日本研究学会)年次大会での発表記録が、同学会の公式サイトで公開された。わたしの発表もその中の一篇に収められた。「A Manga-translation of Visual Commentary on Tsurezuregusa(画像注釈『徒然草』の漫画訳をめぐって)」

思えば、学術活動の形において、日本と北米とではいろいろな違いがある。その一つとして、研究集会成果の伝え方があげられる。自分が身を置く日本古典の研究分野においてのことしか体験していないが、日本では、年次大会の内容が記録されるといっても、学会組織の機関誌において、招待発表者の発言を活字にするのが精一杯のようだ。これに対して、北米では「proceedings」が主流となり、ほぼ口頭発表と平行にそれの刊行が企画される。そのほとんどは発表者全員の、すくなくとも執筆要望のある発表者の原稿を収め、年次活動の記録として時の流れや研究の進展を刻む。

去年の秋に完成が近づいた『徒然草』注釈画の四コマ漫画は、今年に入ってさらに朗読、動画、字幕、現代語訳、そして中国語紹介などと、いくつかの要素を加えてプロジェクトを広げた。これまたいつか報告すべきテーマになる。

Conference Proceedings: Selected Papers

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