2021年5月29日土曜日

カナダグース

暖かくて長閑な午後。近所の水辺を歩いたら、子連れのカナダグースに出会った。さっそくスマホを持ち出してカメラを向け、ゆっくりと接近しながら動画を撮った。家に戻って確認してみたら、その場では気づかなかった親グースの愛らしい動きが収まり、自分ながらも意外に思った。

さっそくインスタとWeChatにこれを載せた。グースの行動の意味は分からなかった。自分なりに推測すれば、あるいはこちらの動きを見つめるものではないかと思った。人間でも、ときには目の位置を調整しながら目標を確かめることがあるからだ。ところで、この推測へのコメントは楽しかった。虫を食べているのではないか、子鳥に声をかけるのではないか、加えて「曲頸向天歌」との名詩を引き合いにして唄っているとの見解まであった。しかしながら、正答はさっそく現われた。頸を上下するこの動きは、グースが攻撃する前触れであり、敵対するものへの脅かしのしぐさなのだ。思えばそっと歩いて近づいたのはよかった。急いで接近したら思わぬアタックに遭ったかもしれない。あれだけの体や、遠く飛ぶ習性からすれば、甘く見ては思わぬ痛手に遭うことだろう。

鳥たちの歌やダンス、あくまでも人間主体の観察や思い込みにすぎない。この簡単で素朴なこれを改めて知らされるひと時だった。

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