2021年11月6日土曜日

黄表紙目録更新

試して活字にされた黄表紙の目録を作ってみたら、ツイッターなどで思わぬ反響を得た。かねてから知っているこの分野の専門の方の名前まで現われ、ほとんど思いつきでやっているこの小さな作業が歓迎されたと感じ、大いに励まされた。そこで今週はこれに集中し、さっそく目録を更新した。

いま、集めたのは、442作。そのうち、複数回活字にされた作品は82作、それらをそれぞれ1作だと数えれば、作品数はちょうど300作である。対象となったのは、単行本、全集類が中心で、とりわけ明治末期から昭和初期にかけてのそれは、著作権フリーになって全文アクセスが可能だ。もう一つのリソースは、研究機関紙や大学紀要、こちらのほうは機関リポジトリの形で公開され、逆に新しいほど読める数が多い。ただ、手元にはこの課題に関連する蔵書はほとんどなく、基本資料へのアクセスも思う通りにならない環境なので、文学全集などを調べたり確認したりすることにはいまは手が届かない。なにせ『黄表紙総覧』(1986年)さえ読んでいないので、この目録はあくまでも個人的な読書メモに留めておきたい。これで自分への課題がもう一つ増えた結果となり、いずれ環境に恵まれたら、ゆっくり充実したいと考えている。

黄表紙の作品の数々、一つの研究分野として十分な知識を持ち合わせていないが、一群の読み物として単純に楽しい。この楽しさをどのように他人に伝えるべきだろうか。一人の読者として、そして古典研究に身を置いてきた者として、これからも模索を続けたい。

黄表紙活字目録(442作)

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