数週間まえ、「元祖四コマ」を書いた。同じ注釈書からは、さらに似たのを三例ほど見つけ出し、あわせてGIF動画にして公開した。一方では、たとえ四つのコマにわける作りになっていない注釈絵に対しても、「四コマ」とは一つの読み方として大いに応用できるものだと気づいた。いわゆる「起承転結」の記述法だ。一枚の絵でもこの読み方に十分応えられる場合もある。
このような読み方を伝えるためには、GIF動画は有効な方法だ。動画作りの手順はほぼつぎの通りである。まずは注釈絵のサイズを揃え、必要な部分を切り取り、あるいはハイライトを与える箇所を確認する。ストーリーの伝え方をすべて四つにまとめ、原文記述のとおりに並べる。絵が対応する原文を抜き出し、それにあわせて現代語を添える。ただいわゆる原文の訳ではなく、読みやすい、要点や語感を強調したい、じゃっかん言葉遊びも試みたいなどと、やや強めの言葉に置き換えたりした。完成したものはGIF動画だから、終わりなくループし、いつまでも眺められる。いうまでもなく、味わってもらいたいのは、あくまでも兼好ワールド、その独特な語り口や心地よい文章のリズムこそ最大の魅力だ。その上、江戸の絵注釈が経験した苦労や到達した境地を思い出してもらい、知ってもらいたい。
ちなみにGIF制作そのものは、手軽に仕上げることを求め、過剰な視覚効果を狙わない方針を取った。文字情報や絵へのハイライトなどを制作する道具はPPT、複数の画像をGIFに結合するソフトはGiam、最小限の作業で統一感のある動画を仕上げることを心がけた。
2019年12月28日土曜日
四コマGIF
Labels: マルチメディア
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