2011年1月1日土曜日

卯の歳

明けましておめでとうございます。

またまた新しい一年を迎えた。まったく異なる文化圏で生活していて、卯の歳ということ自体が、すでに一つの文化的なテーマであり、周りの人々にささやかな意外や悦びをもたらすものである。職場の忘年会(中味もスタイルも違っていて、日本のそれとはおよそまったくの別物)の雑談でこれに触れたら、同僚たちが、さっそく家族へのお土産にウサギの置物に決まったと宣言したり、自分の歳などぜったいに口にしないのに、あっさりと干支を誇らしげに言ったりして、一つの文化を、あくまでも異なるものとしておおらかに接する心温まる風景がそこにあった。

110101一方では、ウサギ、と言っても野ウサギだが、現在住んでいる区域にかなりの数が生息していて、日常的にその群れに出会うことがしばしばである。その生態には、つねに感心する。冬になれば、それまでのとはまるで別物かのように変身し、毛皮が真っ白になり、体形さえ真ん丸いものに変わった。厳しい吹雪や厚い積雪の中を跳ね回るかれらを眺めて、つくづくと自然の造化を思い返す。

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