今週の後半、国の祝日にあわせて大学では二日の休講となっている。この日程を活かして、小さな研究交流が行われ、取り上げられたテーマの一つには、教育の現場におけるSNSの利用報告があった。招いてきた講師は、大学の教室にツイッターを持ち込んだ若いロシア文学研究者だった。そのユニークでエネルギッシュな実践からは、いろいろと有意義なヒントを得た。
紹介された利用法から、つぎのような内容がとりわけ記憶に残った。特定の講義や学習テーマにあわせて専用のツイッターアカウントを作成して、教育者が中心とする発信源とする。バーチャル的な繋がりを意図的に現実の活動と連動させ、たとえばグループによる映画鑑賞などを組織して、その場で発信をクラス活動として学生に課し、最少の発信数などを明確にして、それをそのまま学習評価の対象とする。教室の壁を乗り越えて、教育者同士の協力関係を利用して複数の大学、ひいては違う国々の組織と共同行動を起こし、交流を体感させる。ツイッターで交わされた議論はそのまま忘れるのではなく、特設のウェブページを用意して交信内容を整理した上でアーカイブし、これからの参照と再利用に備える。最後に研究者の本領を発揮して、これらの活動から生まれた研究者、教育者同士の連帯をベースにし政府からの研究助成を申請し、その下で文学教育に関連するオンラインとオフラインの活動を展開していく。
以上のような実践を聞いて、思わずワクワクしてくる。一方では、一つのプラットフォームを真剣に利用するために、やはりさまざまな場面を見極め、予期せぬ可能性を確かめておいて慎重に取り掛からなければならない。とりわけツイッターのようなサービスは、稼働の仕組みを絶えず変化しているので、このような判断はときにはきわめて難しい。
"I'd Like to Know More About ..." Workshop
2016年11月12日土曜日
ツイッターの使い方
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