授業の日程のない木曜日にネットを通じて遠隔の授業をした。今年に入ってからの二回目の経験である。学生たちが集まったのは、トロントにある大学。そこの先生に誘われ、日本語の勉強をしている三年生の学生たちを対象にしたものである。今度は、特設ページ「生活百景」を取り上げた。
講義はすべて日本語でとの指示を受け、その通りに進めた。普段の教育がしっかりしていることがはっきり見て取り、さほど手加減をしていないこちらの話し方にはきちんとついてくれて、ビデオカメラの画面から見るかぎりでは30人近くの学生がだれ一人注意を切らさなかった。質疑応答の時間となったら、特設ページ制作の苦労、絵巻が盛んだった時代の様子、絵をもって伝達する物語の面白み、さらに現在における絵巻へのアクセス方法など、多岐に渡りながらも要領の得た、真面目な質問がつぎからつぎへと飛び出してきた。ただそれでも担当の先生は自分のクラスの反応にどうやらこれでも十分満足したわけではなく、ネット講義の録画をあらためて見ることを学生たちに課し、その上、受講のコメントなどを書くことを要求しているらしい。そこからさらにどのような声が上がってくるやら、とても楽しみにしている。
同じキャンパス当てのネット授業は、三年前にもあった。あの時はたしか専用のビデオ会議の設備を使っていた。それに対してこんどはブラウザベースのもので対応した。実際に使用したのはZOOMという、ネット講義をホストする機関が採用しているシステムだった。驚くぐらいスムーズに接続され、スライド用のサブのスクリーンまで用意され、二時間の時差を隔てた遠距離の学生たちとほぼ同じ空間にいる感覚で自由な会話が出来た。技術の進歩をあらためて実感した。
2016年11月26日土曜日
ネット授業II
Labels: 内と外・過去と現在
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿