デジタル環境の特徴の一つは、目まぐるしく変わっていることだ。いつの間にかまったく新しいコンセプトが現われてきて、あっという間に日常のスタイルを変えてしまう。「ガジェット」というのも、その一つだと数えられよう。日本語としてどうも響きがしっくりとこないが、これも間違いなく適当な訳語が見つからないまま、カタカナ新語リストに加わることだろう。
ガジェット(gadget)とは、道具、装置、仕掛けのこと。いかにも遊び要素の強いこの言葉をデジタルの世界に取り入れたのは、おそらくグーグルで、それに続き、Vistaの環境に組み入れられて急に脚光を浴びた。分かりやすく言えば、ごく限られた作業を見た目をかなり意識して小さく纏めたユニットのことで、ユーザは自分の選択でそれを選び、好きなように自分の環境に組み入れる。
インターネットでのガジェットの使い方の一つは、個人用のページを作ることだろう。グーグルやヤフーが力を入れて提供しているサービスだ。いわば個人のページを作って人々に見せるという作業とはまりっきり反対のもので、「iGoogle」「My Yahoo!」といった個人のページは、溢れんばかりの情報を自分の必要にあわせてコンパクトに纏めるという、自分一人だけのための環境作りだ。そのようなページの作り方は、まさに無数のガジェットを選んで並べることだ。これにより、ブックマークを頼りに一つひとつのサイトを訪ねて行く代わりに、さまざまな情報が自分のページに上がってくる。例えて言えば、図書館に入って本棚を眺めるのではなく、新聞を毎日届けられるように取り寄せるというスタイルだ。
自分用のそういうページには、時計、天気、路線、住所調べといった定番のものを並べている。その中で、ニュース関係では「Google ニュース・カスタマイズ」というのを選んだ。サーチのキーワードを入れておけば、それに関連する記事を地方の新聞も含めて取り出してくれる。とりあえず「絵巻」を入れた。その結果、平均一日に一点の新しい記事が報告されている。ちなみに記事内容の傾向は、このブログに書いた(「現代生活の絵巻」2007年10月18日)ことを確認したものだと付け加えておこう。
HANATSUKI
2008年3月15日土曜日
ニュースガジェットに「絵巻」をみる
Labels: マルチメディア
登録:
コメントの投稿 (Atom)
0 件のコメント:
コメントを投稿