ここに取り上げたいのは、ウェブサイトのリンクである。偶に目に止まった中国語による日本紹介の雑文は、日本の街角に飾られた宣伝、テレビ画面を賑わせるコマーシャルなどがインターネット情報についてリンクを紹介しないで検索キーワードを提供するのみだと、すっかり感心した口調で紹介している。思えば、たしかにその通りだ。しかも目の前の課題に一つのヒントになった。
そもそもインターネットサイトのアドレスは、日本語の中に置いたら、どうしてもその異質な感じを拭いきれない。口で伝え、耳から受け止めるためには、英語なら至って自然だったものでも、どうしても発音しづらい。「WWW」だってどう言うものか、英語らしく発音するほど違和感が耳障りになると、アナウンサには同情せざるをえない。一方では、書面になればいいというわけでもない。そもそもリンクは長くなるばかりだ。サイバー運営の理屈以外、ファイルに漢字を入れたり、データベースと連動したりと、技術的な理由はいくらでも挙げられ、結果としてはたいていのアドレスは英語としてだって読めるものではない。これに対応ために、もちろんさまざまな術が施されている。ツイッターにある自動短縮、手動短縮のオンラインサービスなど枚挙に暇ない。しかも開発関係者は、公開資料に固定リンクを割り当てることをもって、リンクの流動性の排除に真剣に取りかかっている。最後にもう一点、新聞や雑誌でさえ縦書きが主流のレイアウトにおいて、リンクはどんなに短くても、なじまない。
手元の課題とは、論文の中でリンクをどのように記述するかというものである。あるいは検索後のみという要領を生かして、引用サイトの公式タイトルを明記して、特定の記号を添えてそのタイトルで検索させるという方法を取るべきかもしれない。はたして関係編集者に受け入れられるものだろうか。
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