この週末は、北京で過ごしている。「中華日本学研究協会」の招待を受けて、久しぶりに中国で日本研究の学者たちと交流ができた。非常に貴重な機会で、周りの人々と大いに語りあって、たいへん見識を増やした。
中国は、さすがに環境もスタイルも違う。全体の印象を一言で言えば、とにかくすさまじいスピードでルールを作り、試行錯誤も含めて新しい伝統を残す。しかもかなり意図的にやっており、傍からみていてすがすがしい。きわめて表面的にことだが、あわせて40近くの発表者が集まっていても、午前の全体会議と午後の分科会議で一気に終えて、二日目は名勝を回しながらの自由交流にあてる。発表者には、国外の代表もかな入ってはいるが、やはり国内の研究者が中心だ。ただ国内と言っても飛行機やらで千キロ以上の遠距離を移動しての参加である。発表に立ったのはあくまでも第一線の研究者であり、大学院生など在学中の学習者に発言を任せることはほとんど見かけない。出身校や特定の研究者の指導を受けたグループはすでに出来上がってはいるが、それは個人の会話に留まり、宴会などの場では、むしろ若い学者ばかり集まっている地方大学の数人がまとめて挨拶を回る姿が目立っていて、初々しい。それから、かなりの金額の研究費は国から受け取る研究者が現われ、かれらの研究テーマなどは大いに取り上げられて注目を集め、一方では、一人で九人もの博士コースの指導を現在あたっているなど、教育のスケールにはやはり目をみはるがあって、ちょっぴり想像は追いつかない。
一方では、週末だけの旅のために、あわせて四つのクラスを留守にする結果になった。録画しておいたものを時間限定で視聴してもらうという対応を取った。問い合わせのメールなど一通も入っていないことからみて、とりあえずは予定通りに動いていることが分かるが、やはり気になるものだ。
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