2016年3月5日土曜日

スピーチ・コンテスト

今日の一日は、勤務校での年に一度のメイン行事である日本語弁論大会の開催に過ごした。スピーチのコンテスト、発想もやり方も明らかに西洋的なものだが、それでもカタカナ言葉を頑なに不用にして、あくまでもやや古風の言い方としての弁論大会と名乗り続けている。

スピーチを披露したのは、いまどきの大学生。ステージに上がったのは、新たな知識や学習環境に足を踏み入れたばかりの新入生もいれば、大学という場の苦労も楽しみも知り尽くして卒業を間近に控える学生もいる。かれらが真摯に語られたことの多くは、言葉通りの二十歳前後の若者が抱く夢や理想であり、そして家族や友人との暮らし方であり、恋愛ひいては結婚への憧れと戸惑いである。外国語勉強をもって身につけ始めたばかりで、表現力には不自由で制限が多いものだが、それでも、あるいはそれだからこそ、各自の考えや経験を率直なセンテンスにして素直に持ち出している。若い人たちの等身大の、フレッシュな言葉の数々に、いつもながら聞いているこちらのほうこそ心が洗われる思いがするものだった。

今学期は、いわゆる研究休暇を取っている。職場での日常の仕事に携わらないという仕来りにはなっているが、それでもカメラを持ち出し、写真と録画の監督役を買って出た。画像、映像での記録や共有にはずいぶんと便利になったものである。ほぼリアルタイムで結果をYouTubeとGoogle Photosにアップロードし、関係者にリンクを知らせるだけで作業完了である。いうまでもなく個人名ではなく、組織の名前をつかって専用のアカウントを取得して発信地とするという、利用者に誤解を与えないように心がけている。

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