前からずっと関心をもつ構想の一つには、学生たちのビデオ作品を集めて披露するというものがあった。今年の夏、国際交流基金からの助成が与えられ、日本語の課程を開設しているカナダの大学に声を掛けたら七つの大学からの賛同が得られて、「カナダ日本語ビデオコンテスト」を実施した。募集の締め切りは二週間ほど前であり、実行委員会によって選出された候補作30作が公開され、ただいま特設の審査委員会に審査をかけられている。
行事の告知から、応募作品の提出、そして公開などすべて既存のものを利用する方針を採用した。そのため、コンテスト名義のグーグルアカウントを取得することから始まり、公式サイトはグーグルサイト、応募はグーグルフォーム、そして作品発表はYouTubeチャンネルと、すべてグーグルの環境に依存することにした。この過程において、じつにいろいろなことを習い、多くの知識が得られた。行事を主催するにあたり、著作権関連のことにとりわけ注意を払ったので、実際の経験から管理の一端が見えてきた。動画作品には、音楽が欠けられない。利用された音楽になんらかの権利を侵害しないかと慎重を期して、「AHA Music」というツールを利用してタイトルや歌手の情報を取得した。その場合、著作権フリーの音楽まで歌手情報などが明確に得られた。一例のみ、動画の作者が本人がもっている音源を利用したものだが、YouTubeサイトは、「歌手が利用を許可する、広告が現れる可能性あり」との旨の知らせをアップロード画面に残した。画像情報については、著作権に抵触するものはないとの表示はチャンネル設置の画面にはっきりと出ていて、そのような角度からYouTube側が目を光らせたことが分かる。
今年の「新語・流行語大賞」には、「ユーチューバー」が候補の一つになった。ただ、世の中では、これを語るになぜか収入やらフォロワー数やらに関心が集まる。動画と収入は、もともと連結する必然性はない。単なる視聴者の数を狙うのではなく、動画媒体の表現や記録、ひいては教育や文化宣伝における有効な手段としてのユーチューバー的な活動の可能性も見逃してはならない。
カナダ日本語ビデオコンテスト
2017年12月9日土曜日
ビデオコンテスト
Labels: マルチメディア
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