2018年10月15日月曜日

JSAC 2018

週末にかけて三泊の学会旅行をしてきた。この季節でのほぼ毎年の行事だ。今年の開催地はホームに近いこともあって、勤務校の日本関連のメンバーが総出で、ラウンドテーブルを主催する企画さえやった。一通り無事に終わり、好意なコメントも多数寄せられた。

普段あまり触れる機会のない、あるいは身近なテーマで思いも寄らないアプローチに接することは、この集まりの魅力の一つだ。今度の数日も、さほどメモを取らないで無心に話を聞いていたのだが、それでも数えてみれば思いに残ったもの多かった。漫画の言語を取り扱う「漫符」、産業としてのアニメを振り返る和製英語「メディア・ミックス」、修士の学生が見つめる川端の美、障碍者が語る身体障害と文学、歴史家が解説する和歌と政治と思想、図書館学からのデジタルへの視線と、これに対照的な個人蒐集をベースとするデジタル博物館、移民の歴史を捉える酒醸造、原住民の社会地位と言語の保存、などなど。最終日の昼に迎えたゲストは、技も生活体験も百戦錬磨のラーメン職人、かれに対する最後の発言は、なんと日本人ではないシェフが運営する日本料理屋への称賛だった。おまけに寿司ランチが用意されて満腹までできた。

研究会は人間の繋がりを確認するところでもある。長年参加してきて、若い人々の顔ぶれはいつでも眩しい。中には、昔教室に通っていた学生も含まれ、かれらの成長を実際にこの目で見て、やはり素直に嬉しい。

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