今週のニュースには、興味深い一件があった。やや突飛なことに、GMが絵文字ばかりの公式レポートを発表した。しかしながらたとえ熱心な関係者でもこれを完璧に解読することはできず、しばらく経って同じ会社はこれを普通の文字に書き換えしたものを公開した。言うまでもなくあきらかに計算された行動であり、しかも予想通りにしっかりと話題をさらった。
絵文字は、絵と文字とを繋げる究極的なスポットと言えよう。情報交換のための媒体としての絵と文字の特質を考える上では、両者のうちどれがさきに来るのか、さらに言えば、言葉を記録する文字に対して、絵はそれを再現したに過ぎないと漠然思い込む人が多いのではないだろうか。現実はけっしてそうではない。車開発の分野で考えてみても、カーナビでも車載ビデオでも、かつてなかったニューテックの装備は、どれも言葉や絵をもってすこしずつ形にしていくものであって、特定の言葉がさきに存在していたはずはない。そこに絵文字が視野に入ってきた。文字の規則に従って絵を運用し、分割された独立の絵をもって文字の役目を果たせようとする、といったところだろうか。原理からにして、絵をもって文字として機能させようとすることは、ごく限られた単純な状況を除いて、まずは無理だろう。
日本発の「絵文字」は、いまやりっぱな英語の辞書に登録されるようなっている。その場合、あくまでもローマ字表記に基づくもので、「EMOJI」と記される。困ったことに英語の規則では、「E」が「イ」と発音される。現実のなかでは、あの「絵巻」のことも、「イマキ」と何回聞かされたことか。したがって「絵文字」も、英語になったとはいえ、「イモジ」として語られるものだ。
ChevyGoesEmoji
Emoji Explained
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