日曜日の朝、短いハワイへの旅行から戻ってきた。今学期の講義はいよいよ明日から始まる。年末年始を締めくくる慌ただしいスケジュールの中、直行便七時間、時差三時間離れた島への五日間は、仕事再開へのよい助走となった。
旅の理由は、とある小さな学会への参加である。デジタル環境と日本の古典研究を語ってみたのだが、集まりのテーマは学校教育、しかもかなり国際色豊かなものだったので、自分の立ち位置との関連をさほど期待していなかった。しかしながら、その中でも意外に勉強になったことが多かった。その一つには、ネット・ライニングを取り上げた研究で訴えられたテキスト情報についてのビジュアル的なアプローチである。現在のネット環境での双方向の教育活動において、どうしても文字情報の占める割合が高い。それについて、発表者は文字のビジュアル性の大切さを強調した。そのように言われてみれば、発表スライドの作りも、文字の配置、サイズ、カラーなど丁寧に対応していることが分かる。運筆、勢い、フォントの選択など、文字そのもののビジュアル様子にばかり注意を奪われがちだが、デジタル環境での文字の使い方を忘れてはならないと気付かされた。
数えてみれば、前回ハワイを訪ねたのは1996年。あの短い旅により、自分の研究には掛け替えのない縁が無数に結ばれた。あの時に参加した学会の記録は、いまだ組織機関のサイトに残っていてアクセスできる。末席に座らせていただいたラウンドテーブルのタイトルには、なんと「ビジュアル」、「テキスト」などのキーワードがしっかりと入っている。さすがに「デジタル」がなくて、代わりに「コンピューター環境」とあった。しみじみと見入った。
IAFOR International Conference on Education
2018年1月7日日曜日
ビジュアル・テキスト
Labels: 研究を語り合う
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